ProxmoxVE をデスクトップPCとしてインストールしてみたので、その時の手順のメモ。
参考) http://pve.proxmox.com/wiki/Developer_Workstations_with_Proxmox_VE_and_X11 など
目次
ProxmoxVEについて
Debianベースで、KVMによる完全仮想化とOpenVZのOS仮想化両方の仮想サーバを同時利用できる環境です。
Webインターフェイスの管理画面でほとんどの作業を完結でき、バックアップなども取得可能です。
クラスタも可能、ライブマイグレーション可能。
オープンソースで、Wikiのドキュメントも結構情報量が多く、有償サポートもあります。
ちなみにOpenVZはレンタルサーバ系のVPS環境として利用していることも多い Parallels 社の Virtuozzo という製品のオープンソース版で、無償で利用可能です。
基本方針
素のProxmoxVEにGUI環境をインストールし、KVMでWindows環境を構築。
デスクトップ環境にLXDE、リモートデスクトップクライアントに Gnome-RDP を利用し、Windows環境はRDP接続で利用する。
Gnome-RDPフルスクリーンで接続すると普段使いには違和感ないはず。
※Gnome-RDPフルスクリーンからLXDE側に戻るためには Ctrl+Alt+Enter らしい(未検証)。
事前準備
今回は、 http://c-nergy.be/blog/?p=897 を参考にBootUSBメモリを作成し、それを使ってインストールしました。
[追記 2012.04.24. 重要]
インストールするPCのBIOSでCPUの仮想化支援を有効にしておく必要があります。
無効な場合、ProxmoxVEのインストールは完了しますが、KVMの仮想サーバを立てる時点で失敗します。
→ そもそもKVMが起動しないため。OpenVZは動くかも。
※追記するということは、これでひっかかったから。。。
[/追記]
ProxmoxVEのインストール
上で用意したBootUSBメモリから起動できれば、後はIPアドレスなどの設定を行うだけであっという間に終わります。
HDDのパーティション設定すら決めうちで自動化されています。
ので、詳細は省略。
終わるとWebアクセス用のURLを教えてくれながらコンソール画面が起動します。
パッケージの追加
[追記 2012.04.24.]
下記で紹介するパッケージをそのまま全てインストールする場合は下記の手順。
# 初期状態を最新状態へアップデート aptitude update aptitude safe-upgrade # sun-java6を落とせるようにソース設定 vi /etc/apt/sources.list # 最初の行の最後に non-free を追記 # 必要パッケージをインストール aptitude install \ ttf-japanese-gothic \ ttf-japanese-mincho \ ttf-sazanami-gothic \ ttf-sazanami-mincho \ sun-java6-jre \ sun-java6-plugin \ lxde \ iceweasel \ iceweasel-l10n-ja \ im-switch \ scim-anthy \ gnome-rdp # ja_JP.UTF-8 の設定 dpkg-recongigure locales # Java関連の日本語化 #[追記 2012.04.26.] #以下の部分、さざなみフォントや東風フォントを入れていれば、不要でした。 #/etc/java-6-sun/fontconfig.properties の内容が影響している(?) #[/追記] #cd (Javaをインストールしたディレクトリ)/jre/lib/fonts ## ※今回は /usr/lib/jvm/java-6-sun/jre/lib/fonts でした。 #mkdir fallback #cd fallback/ #ln -s /usr/share/fonts/truetype/ttf-japanese-mincho.ttf #ln -s /usr/share/fonts/truetype/sazanami
[/追記]
- aptitude リポジトリの設定と、各パッケージの最新版の取得・インストール
-
http://pve.proxmox.com/wiki/Developer_Workstations_with_Proxmox_VE_and_X11 を参考に下記を行う。
上記URLの Adapt your sources.list に従い、 /etc/apt/sources.list のリポジトリ設定に non-free を追記。
aptitude ( Redhat/CentOS 系の yum みたいなパッケージ管理ツール)を利用してアップデートする。aptitude update aptitude safe-upgrade
ここまでで、既にインストールされているパッケージを最新版にすることまでが完了。
- ロケールの日本語化
-
参考) http://wiki.debian.org/JapaneseEnvironment
まず日本語フォントの導入。他にもフォントはあります。
aptitude install ttf-japanese-gothic ttf-japanese-mincho ttf-sazanami-gothic ttf-sazanami-mincho
下記のコマンドで ja_JP.UTF-8 を有効にしデフォルトとすることで日本語化できます。
dpkg-recongigure locales
- Java、Javaプラグインのインストール
-
ブラウザ環境からProxmoxVEの管理ページを操作するために Java プラグインが必要なためJavaのインストールを行う。
aptitude install sun-java6-jre sun-java6-plugin
[追記 2012.04.26.]
以下の部分、さざなみフォントや東風フォントを入れていれば、不要でした。
/etc/java-6-sun/fontconfig.properties の内容が影響している(?)
[/追記]
ブラウザ環境でJavaプラグインを利用する際に、このままでは日本語が文字化けするため、日本語フォントのインストールとJavaへのフォントの設定を行う。
参考) http://d.hatena.ne.jp/a020265/20100418/1271575367
#cd (Javaをインストールしたディレクトリ)/jre/lib/fonts #※今回は /usr/lib/jvm/java-6-sun/jre/lib/fonts でした。 #mkdir fallback #cd fallback/ #ln -s /usr/share/fonts/truetype/ttf-japanese-mincho.ttf
- LXDEとiceweaselのインストール
-
aptitude install lxde iceweasel iceweasel-l10n-ja
iceweasel は debian版の Firefox。
ここまででデスクトップ環境のインストールは完成。
再起動するとGUIログインになるはず。
再起動しなくとも startx でGUIが起動する(はず)。 - 日本語入力環境(IME)の設定
-
aptitude install im-switch scim-anthy
でよかったかな。
- Gnome-RDPのインストール
-
aptitude install gnome-rdp
Gnome-RDPは RDP といいながらも同時にVNC・SSHを扱えるクライアントツール。
ほぼすべてのリモート管理環境を1つのクライアントソフトで統合管理可能。[追記 2012.05.16.]
RDPクライアントには、freerdp を利用するのもあり。aptitude install freerdp
実行コマンドは xfreerdp
オプションはrdesktopと似ているが、要確認。
http://nori-tsukudani.blogspot.jp/2012/02/freerdp.html あたりが参考になりました。
[/追記]
思い出しつつなので忘れている手順もあるかもしれませんが、おおむねこの手順で完成したと思います。
[追記 2012.04.24.]
- クラスター(HA)について
-
- 参考) http://pve.proxmox.com/wiki/Proxmox_VE_2.0_Cluster
HAについてはこちら http://pve.proxmox.com/wiki/High_Availability_Cluster
- 参考) http://pve.proxmox.com/wiki/Proxmox_VE_2.0_Cluster
[/追記]